練習のあれこれ

7つの練習領域

 楽器演奏者に求められる数々の能力を7つの領域に分けて考えます。日頃の練習課題が、どの領域に関係する能力の発達、熟達に繋がるのかを知っておくことは、音楽を楽しむことができるバランスの良い演奏家になる為の助けとなります。

 上記の7角形の各頂点には学習領域が記されています。それぞれの分野は相互に影響し合う関係にあるので、バランスよく普段の練習から取り組む事が大切です。極端にレパートリーと楽器の技術練習にだけ取り組んでしまい、グラフにした際、2つの頂点が突出した、歪な7角形となってしまうような状態は避けたいところです。取り組みが、正7角形となる様な練習配分 (練習時間を均等に分けるという意味ではないので注意) が、最も理想的な練習バランスです。

 上記はあくまで例ですが、ありがちなバランスと思われます。不足している領域の取り組みが行われる事で、演奏がガラッと変わる可能性が多分にあります。

 各領域の主要な能力が実際に数値として現れるわけではないので、あくまで体感値であったり、指導者の見極めを必要とする部分ではありますが、一週間の練習の中で、時折、過去に取り組んだ事のある、別領域の課題を復習するなどして、偏りのない取り組みに近づける事ができます。

 取り組みが進むにつれ、練習の課題で必要とされる能力が、いくつかの領域にまたがっている事に気がつくと思います。

 日々の課題をこなす事だけに躍起になるのではなく、常に音楽全体の能力の発達に目を向け、心に余裕を持ち、取り組み自体に喜びと楽しみを見つける事のほうが、良い音楽との関わりを築く事ができます。