Freffy / フレッフィー

バイオリン引き継ぎ授業成果報告まとめ

 3/19中野方小学校に行って6年生から5年生上のバイオリン弾き次授業を実施いたしました。

子たちの学びの多くは、自発的な興味や注意力の高まりから生み出されると考えています。6年生から5年生へのバイオリンの引き継ぎに関しても、個々の学びから得たことを基に、各児童それぞれの学びを伝えることに重きを置いています。

 学びの多くが、主体性の尊重や個々が能動的である事の重要性を、多くの方が認識している一方、それをどのように実現するのか?ということに関しては、永遠のテーマでもあります。なぜなら、教育自体は様々な要素が絡み合っていて(親、兄弟、家庭の経済状況、友達、学校、先生、地域社会)ありとあらゆる影響を考慮して、教育がうまくいったのかどうかを判断するのは、不可能です。(そもそも教育に成功も失敗もないでしょう)

 しかし、学習を提供する側には、いくつかのコツのようなものもあります。

多くの場合、複数の分野にわたる専門的な知識に基づき、学習者の学習するであろう傾向を予測し、それに伴い、逸れてしまう筋道も予測します。つまり、間違え方や、その理由も予測します。これは、授業の準備段階の話だけでなく、授業中、子ども達の学習傾向や反応を判断し、組み立て直す必要があります。この事はかなり高度な専門知識を要しますので、おそらく私が学校で授業を行う点において最も大きな役割であると考えます。

 中野方小学校でのバイオリン授業は、「故郷にちなんだ授業づくり」として、総合学習授業として取り組むものですが、とはいっても音楽を扱い、また他の教科とは性質の異なる部分を多く含むため、専門的なアプローチは必ず必要です。

 ここでいう専門的なアプローチとは、決して「おけいこ」などでみられる奏法の習得や、音楽理論の理解、実践、実習ではありません。大切なのは、個々の学びをよりよく実現することであり、そのためのケアを、授業中はできる限り行うことに集中します。例えば、バイオリンを初めて弾いた子ども達は、バイオリンの音に対して自身が持っている価値観に気がつきます。思ったより綺麗、もっと美しいはず、簡単、などの体感を通した感覚を認知し、何故こういう音が出るんだろう?もっと綺麗に弾けないかな?楽しいなぁ。もっと面白くできるかな?と次の課題を見つけていきます。

 近代の日本の音楽学習では、まず手本があり、手本をうまく再現することで学習が進められてきました。「口を大きく開ける」だとか「体でリズムを感じる」だとか「大きな声で」なども、多くが指導者から提示された価値観に過ぎない場合が多くあります。これらの課題は、実際には子ども達が自身で導きだせる様に、ケアをしていく姿勢が指導者には必要であると感じます。つまり、解決方法の提示はあってもいいですが、解決すべき課題は指導者から提示する事をなるべく少なくしたいのです。

 一度にこれらの課題全てに取り組むことは不可能です。これは日本社会全体が抱えている課題でもあります。しかし中野方小学校でのこの活動は、今後の音楽教育の形を示す、新たな一歩として大変意義のある活動となりました。